暖房が効かないのは窓の冷気が原因?部屋が暖まらない仕組み
暖房をつけているのに足元が寒い。設定温度を上げても、窓ぎわに行くとひやりとする。エアコンが古いのだろうかと買い替えを考えたけれど、本当にそれが原因なのか分からない。
当社にご相談いただくお客様からも、同じ内容をよくうかがいます。この記事では、暖房が効いていないように感じる仕組みを整理したうえで、実際に体感が変わったお住まいで何をしたのかをご紹介します。
この記事は、日栄商工株式会社(屋号:プラスサーマル)代表取締役の末松 竜太が執筆しています。専門は断熱リフォーム・住環境改善です。2026年8月28日作成・最終更新/本記事は2026年8月時点の情報に基づきます/読了の目安 約7分
出典・参照:町田市南成瀬の施工事例、町田市マンションの施工事例、当社のよくあるご質問
暖房をつけているのに寒いのは、なぜですか?
暖房が空気を暖めていても、その熱が窓から逃げ続けていれば、室温は上がりきりません。しかも冷やされた空気は下に降りるため、足元だけが寒いという状態が生まれます。
窓ぎわで冷やされた空気は、床を這って部屋に広がる
窓は家の中でもっとも外気の影響を受ける場所です。暖房で暖まった空気が冷たい窓面に触れると、そこで冷やされます。冷たい空気は重いため下に降り、床付近を通って部屋の中へ広がっていきます。エアコンの風が届いているのに足元だけ寒い、という感覚はこれで説明がつきます。
図1:暖房が効いていないように感じる流れ
① 暖房が空気を暖める
暖房器具は室内の空気を暖めます。ここまでは想定どおり動いています。
② 暖まった空気が窓面で冷やされる
外気で冷えた窓に触れた空気は、そこで熱を奪われます。
③ 冷えた空気が床付近に降りる
冷たい空気は重いため下へ移動し、床を這うように広がります。
④ 足元が寒いままになる
顔のあたりは暖かいのに足元は寒い。この差が「暖房が効かない」という体感につながります。
出典:室内の空気と熱の動きに関する一般的な原理にもとづく整理
当社が施工した町田市南成瀬のお住まいでも、ご相談は「冬になると窓際から冷気が入り込み、部屋全体が寒い」「暖房をつけてもなかなか暖まらない」の2点でした。現地調査でも既存の窓からの冷気の流入が確認できています。
設定温度を上げれば解決しないのですか?
一時的には室温が上がります。ただし熱が窓から逃げる量そのものは変わらないため、暖房を強めるほど逃げる熱も増えるという関係になります。原因が窓にある場合、設定温度の調整は対症療法にとどまります。
図2:3つのアプローチと、その性格
| やること | 効き方 | 性格 |
|---|---|---|
| 設定温度を上げる | 室温は上がるが、逃げる熱の量は変わらない | すぐできる。使い続けるかぎり効果は続くが、光熱費にも反映される |
| 厚手のカーテンを掛ける | 窓面と室内の間に一枚挟まる | 手軽。ただし開けている時間帯には効かない |
| 窓そのものを断熱する | 窓面が冷やされにくくなり、冷気の発生源に働く | 工事が必要。設置後は日々の操作が要らない |
出典:対策手段の一般的な分類にもとづく整理
どれが正しいという話ではありません。今シーズンをしのぐなら上の2つ、来年以降も同じ悩みを繰り返したくないなら3つ目、という選び方になります。
窓を断熱すると、体感はどう変わるのですか?
内窓は既存の窓の内側にもう一つ窓を設け、間に空気の層をつくる工法です。室内側の窓面が外気で冷やされにくくなるため、窓ぎわで空気が冷やされる量が減ります。
実際に届いたのは「エアコンの効きが良くなった」という声だった
「窓際の冷気をほとんど感じなくなった」
「朝起きた時の寒さが違う」
「エアコンの効きが良くなった」
1階のリビングと書斎の2か所に内窓を設置したお客様からいただいたお声です。注目したいのは、暖房器具そのものは変えていないという点です。同じエアコンでも、窓から逃げる熱と窓ぎわで生まれる冷気が減れば、体感は変わります。
図3:この事例で行った工事
| 対象 | 1階リビング/1階書斎(2か所) |
|---|---|
| 工事の内容 | 既存の窓を残したまま内側に内窓を設置 |
| 製品・仕様 | LIXIL インプラス 引違い Low-E複層ガラス |
| 工期 | 1日間 |
| 断熱総額 | 660,000円(うち補助金446,000円) |
出典:当社施工事例(東京都町田市南成瀬・2026年6月施工)
なお、体感や光熱費の変化は、住宅の構造・既存の窓の状態・地域・生活スタイルにより異なります。同じ結果をお約束できるものではありません。町田市のマンションでも「冬の朝、窓際が氷のように冷たい」「夏は冷房がなかなか効かない」というご相談から内窓を設置した事例があります。
冬の悩みと夏の悩みは、同じ窓に行き着くことがある
町田市のマンションのお客様のご相談は「冬の朝、窓際が氷のように冷たい」と「夏は冷房がなかなか効かない」の両方でした。季節が逆でも、原因になっている場所は同じ窓です。窓は冬に熱を逃がし、夏には外の熱を室内に入れます。
冬の寒さで検討を始めた方が、夏になって冷房の効きの変化にも気づかれることがあります。当社は季節ごとの悩みを別のものとしてではなく、同じ窓の問題として整理してご提案しています。どちらの季節の悩みからでも、確認する場所は変わりません。
補助制度が使える場合もある
窓の断熱工事には、国や東京都の補助制度が使える場合があります。制度には要件と審査があり、受給を保証するものではありませんが、費用の見通しを立てる際の判断材料になります。今回ご紹介した事例でも、断熱総額660,000円のうち446,000円が補助金として適用されました。
あなたの家の寒さは、どのタイプですか?
同じ「暖房が効かない」でも、感じ方によって確かめるべき場所が変わります。ご自宅の状況に近いものを開いてご確認ください。
窓ぎわに立つとはっきり寒い
その窓が冷気の発生源になっている可能性があります。まず確かめられるのは、窓から離れた場所との体感の差です。差がはっきりしているほど、窓面の影響が大きいと考えられます。その窓のおおよその大きさが分かると、ご案内が具体的になります。
顔のあたりは暖かいのに、足元だけ寒い
窓ぎわで冷やされた空気が床に降りている状態が考えられます。暖房の風は届いているのに足元が寒いという場合、暖房器具の能力ではなく空気の流れの問題であることがあります。窓の断熱を検討する対象になります。
部屋によって暖まり方がまったく違う
部屋ごとの窓の状態を比べる段階です。暖まりにくい部屋の窓が大きい、北側にある、単板ガラスのままといった違いがあるかもしれません。優先する部屋を決めたうえで、段階的に進める計画が向いています。
確かめるときの注意点も見る
- 同じ窓でも、カーテンを閉めているときと開けているときで体感が変わります。両方の状態で確かめてみてください。
- 結露が出ている窓は、窓面が冷えているサインでもあります。
- マンションでは窓が共用部分の扱いになることがあり、管理規約の確認が必要です。
- 窓枠の形状や周囲のスペースによっては、内窓の設置が難しい場合があります。
状況を整理するための目安です。実際の原因と対策は現地調査で確認します。
暖房と窓の冷気について、よくある質問は?
ご相談でいただくことの多い質問を5つにまとめました。住まいの条件によって変わるものは、現地調査での確認が確実です。
エアコンを買い替えれば解決しますか?
原因が窓にある場合、暖房器具を替えても窓から逃げる熱の量は変わりません。当社の事例では、暖房器具はそのままで内窓を設置し、エアコンの効きが良くなったというお声をいただいています。
窓の断熱をすれば暖房を使わなくて済みますか?
暖房が不要になるものではありません。窓面が冷やされにくくなることで、窓ぎわの冷気や体感の差が変わります。効果は住宅の構造や既存の窓の状態によって異なります。
1か所だけ工事しても意味がありますか?
いちばん困っている窓から始めるという進め方は現実的です。ただし他の窓が残っていればそこからの影響は続きます。どこまでを対象にするかは、症状の出ている場所と予算をあわせて決めます。
工事にはどのくらいかかりますか?
1階のリビングと書斎の2か所に設置した事例では工期は1日間でした。内窓は既存の窓を壊さず内側に取り付ける工法のため、壁や外装を解体する工事に比べて短期間で終わります。
相談するときは何を伝えればよいですか?
寒さを感じる部屋、その部屋の窓のおおよその大きさと枚数、そしてどんなときに寒いと感じるかの3点があれば、方向性をご案内できます。
実際に冷気が変わった家では、何をしたのですか?
仕組みの説明だけでは、ご自宅に当てはまるかどうかは判断しにくいものです。同じ悩みから工事に至ったお住まいで、どの窓にどんな工事をしたのかを写真つきでご覧いただけます。
夏の暑さと冬の寒さの考え方は暑さ・寒さの悩みから考える断熱にまとめています。窓断熱の工事内容は窓断熱のサービスページを、費用の実例は総額66万円の事例を扱った記事をご覧ください。
※本記事に記載した効果や体感は、住宅の構造・既存の窓の状態・地域・生活スタイルにより異なります。同じ結果をお約束できるものではありません。記載内容は2026年8月時点のものです。
あわせてチェックしたいブログ情報はこちら
この記事に関連するブログページ
この記事に関連するブログページ
快適な住まいづくりに役立つ情報が満載!
関連情報
関連情報
-
新着・補助金情報
先進的窓リノベやクール・ネット東京 などの最新の補助金制度や助成金情報、施工事例のアップデートを随時ご紹介。お得に断熱リフォームを進める方法や申請のポイントも解説し、計画段階から工事後まで役立つ情報をお届けします。
先進的窓リノベやクール・ネット東京 などの最新の補助金制度や助成金情報、施工事例のアップデートを随時ご紹介。お得に断熱リフォームを進める方法や申請のポイントも解説し、計画段階から工事後まで役立つ情報をお届けします。詳しく見る -
よくある質問
窓断熱、一部屋断熱、まるごと断熱に関する疑問や不安を整理。簡易回答から詳しい解説まで、リフォーム前に知っておきたい情報を網羅し、安心して検討できる内容をまとめています。
窓断熱、一部屋断熱、まるごと断熱に関する疑問や不安を整理。簡易回答から詳しい解説まで、リフォーム前に知っておきたい情報を網羅し、安心して検討できる内容をまとめています。詳しく見る -
施工事例
実際に施工した窓断熱、一部屋断熱、まるごと断熱の事例を写真付きでご紹介。改善前後の変化や快適性向上のポイント、結露や光熱費対策など、実際の成果を具体的に確認できます。
実際に施工した窓断熱、一部屋断熱、まるごと断熱の事例を写真付きでご紹介。改善前後の変化や快適性向上のポイント、結露や光熱費対策など、実際の成果を具体的に確認できます。詳しく見る -
家族みんなが笑顔で過ごせる空間へ
温度差や結露、光熱費の悩みを解決し、家族全員が快適に過ごせる空間づくりをサポート。健康面や暮らしの質も考慮した提案で、家族みんなが笑顔で過ごせる住まいを実現します。
温度差や結露、光熱費の悩みを解決し、家族全員が快適に過ごせる空間づくりをサポート。健康面や暮らしの質も考慮した提案で、家族みんなが笑顔で過ごせる住まいを実現します。詳しく見る -
住まいのお悩み解決
暑さ・寒さや結露、光熱費など住宅に関する困りごとを解決するアイデアやリフォームプランを詳しく紹介。具体例や成功事例を交えて、日常生活で感じる悩みを解消する方法をわかりやすく説明します。
暑さ・寒さや結露、光熱費など住宅に関する困りごとを解決するアイデアやリフォームプランを詳しく紹介。具体例や成功事例を交えて、日常生活で感じる悩みを解消する方法をわかりやすく説明します。詳しく見る -
プラスサーマルが選ばれる理由
創業からの実績や国家資格保有者による施工、補助金活用の提案など、当社が多くのお客様に選ばれる理由と価値を詳しく解説。信頼と安心をもとに、快適な住まいづくりをサポートします。
創業からの実績や国家資格保有者による施工、補助金活用の提案など、当社が多くのお客様に選ばれる理由と価値を詳しく解説。信頼と安心をもとに、快適な住まいづくりをサポートします。詳しく見る -
まるごと断熱
家全体を断熱することで室内の温度ムラを減らし、快適で健康的な暮らしを実現。結露や光熱費の悩みをトータルに解決し、長期的に省エネで快適な住まいを維持できるプランです。
家全体を断熱することで室内の温度ムラを減らし、快適で健康的な暮らしを実現。結露や光熱費の悩みをトータルに解決し、長期的に省エネで快適な住まいを維持できるプランです。詳しく見る -
一部屋断熱
必要な部屋だけを断熱することで、コストを抑えつつ快適性を確保。子ども部屋や寝室など優先度の高い部屋に対応し、短期間で効果を実感。部分リフォームだから無駄なく効率的に改善できます。
必要な部屋だけを断熱することで、コストを抑えつつ快適性を確保。子ども部屋や寝室など優先度の高い部屋に対応し、短期間で効果を実感。部分リフォームだから無駄なく効率的に改善できます。詳しく見る -
窓断熱
内窓や二重窓で窓まわりの断熱性を向上。結露の発生を抑え、冷暖房効率を改善することで光熱費削減にも直結。手軽で効果的なリフォームで、家全体の快適性を高めることができます。
内窓や二重窓で窓まわりの断熱性を向上。結露の発生を抑え、冷暖房効率を改善することで光熱費削減にも直結。手軽で効果的なリフォームで、家全体の快適性を高めることができます。詳しく見る