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内窓の補助金は何割戻る?率ではなく定額で決まる仕組みを解説

内窓の補助金は何割戻る?率ではなく定額で決まる仕組みを解説

内窓の補助金を調べていると、何割戻るのかという表現をよく見かけます。ところが実際に制度の公表内容を読むと、割合という考え方では書かれていません。

この記事では、国の制度で補助額がどう決まるのかを整理したうえで、当社の実際の工事で総額に対してどれくらいの金額が補助されたのかをお伝えします。割合は結果として出てくる数字であって、最初から決まっているものではありません。ここが分かると、見積もりの読み方も変わってきます。

この記事は、日栄商工株式会社(屋号:プラスサーマル)代表取締役の末松 竜太が執筆しています。専門は断熱リフォーム・住環境改善です。2026年8月31日作成・最終更新/本記事は2026年8月時点の情報に基づきます/読了の目安 約10分
出典・参照:先進的窓リノベ2026事業(公式)当社施工事例(町田市南成瀬・2026年6月施工)費用についてのよくある質問

内窓の補助金は、工事費の何割が戻るのですか?

国の先進的窓リノベ2026事業は、工事費に対する割合で補助額を決める仕組みではありません。使う製品ごとに決められた定額を足し合わせた金額が補助額になります。

公式に公表されているのは、製品の性能と大きさ、そして住宅の建て方に応じた製品ごとの定額の合計という考え方です。ここには工事費の何割という表現は出てきません。つまり、同じ工事費でも、選んだ製品と窓の大きさが違えば補助額は変わります。逆に、工事費が高いからといって補助額が比例して増えるわけでもありません。

図1:補助額が決まる考え方

決まり方:製品ごとの定額の合計
製品の性能と大きさ、住宅等の建て方に応じて、製品ごとに定額が決められています。その合計が補助額になると公表されています。

上限:住宅1戸あたり100万円
合計がどれだけ積み上がっても、この上限を超えることはありません。

下限:1申請あたり合計5万円以上
交付申請は、1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象と公表されています。

結果として出てくるのが「割合」
補助額を工事費で割れば割合は計算できます。ただしそれは結果であって、最初から決まっている数字ではありません。

出典:先進的窓リノベ2026事業 公式ページ(2026年8月20日確認)

割合で書かれている制度と、定額で書かれている制度がある

ややこしいのは、自治体の制度には割合で書かれているものがあることです。たとえば多摩市の令和8年度の住宅用重点対策加速化事業機器等導入補助金では、補助率が3分の1、戸建ての上限が100万円と公表されています。八王子市の令和8年度居住環境整備補助金では、省エネルギー化改修工事について対象工事費の20パーセント以内、上限15万円とされています。

つまり、何割という問いに答えが返ってくる制度と、返ってこない制度が混在しているということです。国の制度を調べているのに市の制度の数字を見ていた、ということも起こりえます。どの制度の話なのかを分けて読むことが、最初の一歩になります。

「何割」で探すと、比較の軸がずれてしまう

何割戻るのかという問いは、要するに自己負担がいくらになるのかを知りたいということだと思います。ただ、割合で各社を比べようとすると、比較の軸がずれてしまいます。同じ7割でも、元になる工事費が違えば手元から出ていく金額は変わるからです。

比べるなら、割合ではなく自己負担の実額で見るのが確実です。対象の窓が同じ条件で、工事費がいくらで、補助額の見込みがいくらか。この3つを並べれば、どちらが有利かは迷わず判断できます。当社が見積もりの際に、対象の窓と製品を明記したうえで金額をご説明しているのは、この比較ができる状態にするためです。

補助額はどうやって決まるのですか?

窓の大きさ、選んだ製品の性能、そして住宅の建て方の3つが関わります。このうち大きさと枚数は、対象にする窓を決めた時点で確定します。

製品については、事務局に登録され性能要件を満たすことが確認された製品を使った工事だけが対象と公表されています。登録されていない製品を選ぶと、工事そのものはできても補助の対象にはなりません。価格だけで製品を決めてしまうと、この点で取りこぼしが起きます。

窓の枚数を減らすと、割合が下がることがある

費用を抑えたくて対象の窓を減らすと、補助額の合計も下がります。ここで注意したいのが、交付申請には1申請あたり合計5万円以上という下限があることです。工事の規模を絞りすぎると、この下限に届かず申請自体ができなくなる場合があります。

結果として、窓を1枚減らしたことで自己負担が増える、という逆転が起こりえます。どこまで絞れるのかは、補助額の見込みと合わせて考える必要があります。当社では見積もりの段階で、対象の窓を変えた場合に補助額がどう動くかも含めてご説明しています。

住宅の建て方によっても、定額が変わる

公式に公表されている考え方には、製品の性能と大きさに加えて、住宅等の建て方という条件が入っています。戸建てなのか集合住宅なのかによって、同じ製品でも定額が変わるということです。マンションにお住まいの方が戸建ての事例の割合をそのまま当てはめると、見込みがずれることがあります。

国の制度には市区町村のような地域の要件はありませんが、自治体の制度では建て方によって上限額が分かれていることがあります。多摩市の制度では戸建てが100万円、集合が14万3千円、玄関ドアを含む場合が19万3千円と公表されています。同じ市内でも、住まいの形で見込みが変わる点は押さえておきたいところです。

実際の事例では、どれくらいの割合になりましたか?

当社が町田市南成瀬で施工した内窓設置工事では、断熱の総額660,000円に対して補助金は446,000円でした。割り算をすれば、総額のおよそ7割にあたります。

この工事は、1階のリビングと書斎の2か所にリクシルのインプラスの引違い窓をLow-E複層ガラスの仕様で設置したものです。工期は1日でした。金額と補助額はいずれも施工事例のページで公開している数字です。

図2:当社事例(町田市南成瀬・2026年6月施工)

断熱の総額 660,000円
補助金 446,000円
総額に対する割合 およそ7割(掲載している2つの数字から計算したものです)
工事の内容 1階リビングと1階書斎に内窓を設置(リクシル インプラス 引違い Low-E複層ガラス)
工期 1日

出典:当社施工事例ページ(2026年6月8日掲載)

この7割は、どのお宅でも同じになる数字ではない

ここは正直にお伝えしておきたい部分です。この事例の割合は、窓の大きさ、選んだ製品、そして工事の内容が組み合わさった結果として出てきた数字です。別のお宅で同じ割合になるとは限りませんし、当社としてその水準をお約束するものでもありません。

また、補助金には要件と審査があり、受給を保証するものではありません。予算の状況によっては受付が終了することもあります。事例の数字は、実際にこういう結果になった工事があるという記録として見ていただくのが正確です。

予算の消化状況も、見込みに影響する

国の制度は、予算上限に達した場合はその時点で交付申請の受付を終了すると公表されています。令和7年度補正予算での予算額は1,125億円で、予算に対する補助金申請額の割合は公式サイトで毎日更新されています。2026年8月18日午前0時の時点では、この割合は概算で18パーセントと示されていました。

割合そのものは日々動くため、この数字を根拠に急ぐ必要はありません。ただ、内窓は寸法に合わせて製作するため、契約から工事までに一定の期間がかかります。期限が近づいてから動き出すと、制度に間に合わせるための時間が足りなくなることがあります。使えるかどうかを早めに確かめておくことが、結果として選択肢を残します。

あなたの場合、割合を上げるには何を確認しますか?

補助額そのものを増やすというより、対象から外れる要因をつぶしていくという考え方になります。ご自宅の状況に近いものを開いてご確認ください。

これから工事を計画している

着手の時期と製品の登録状況を最初に押さえてください。国の制度では、2025年11月28日以降に対象工事へ着手したものが対象と公表されています。また、事務局に登録され性能要件を満たすことが確認された製品を使った工事だけが対象です。この2点を外すと、金額をどう組んでも対象になりません。

過去に窓の補助金を使ったことがある

同じ開口部かどうかで扱いが変わります。国の制度では、過去の先進的窓リノベ事業で補助金の交付を受けた開口部に係る事業は対象外とされています。どの窓にどの制度を使ったかの記録をご用意のうえ、ご相談ください。

工事の規模を小さくしたい

合計5万円以上という下限に注意が必要です。交付申請は1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象と公表されています。対象の窓を絞りすぎると申請ができなくなり、結果として自己負担が増えることがあります。

自治体の制度と組み合わせたい

重複受給の規定を先に読む必要があります。市区町村の制度には、他の補助金との重複受給を禁止する規定が置かれていることがあります。多摩市の制度にはこの規定があると公表されています。組み合わせの可否は、市の窓口と各制度の事務局にご確認ください。

確認の出発点を整理するための目安です。実際の可否は各制度の公式ページと窓口でご確認ください。

図3:見込みを確かめる順番

① 対象にする窓を決める
部屋と窓の枚数、おおよその大きさが決まると、補助額の見込みが計算できるようになります。

② 使う製品を決める
登録製品であること、性能要件を満たすことが確認された製品であることを確かめます。

③ 定額を積み上げる
製品ごとの定額を足すと、補助額の見込みが出ます。ここで初めて割合も計算できます。

④ 上限と下限、期限を確認する
1戸あたり100万円の上限、1申請あたり5万円以上の下限、そして申請期限に収まるかを確かめます。

出典:先進的窓リノベ2026事業 公式ページ(2026年8月20日確認)

なお、当社のサイトには補助金の活用に関する説明ページもありますが、そこに掲載している最大値は当社としてご案内している目安です。実際にいくらになるかは、対象の窓と製品、そして適用される制度によって決まります。数字が一人歩きしないよう、この記事では公式に公表されている仕組みと、当社の実際の工事の結果だけをお伝えしています。

内窓の補助金の割合について、よくある質問は?

割合に関していただくことの多い質問を5つにまとめました。制度の要件は年度ごとに変わるため、最新の内容は公式ページでご確認ください。

工事費の何割戻るか、事前に分かりますか?

対象にする窓と製品が決まれば、補助額の見込みが計算できます。その見込みを工事費で割れば割合も出ますが、国の制度は割合で決まる仕組みではないため、あくまで結果として出る数字です。

工事費が高いほど補助額も増えますか?

比例して増えるものではありません。国の制度の補助額は製品ごとの定額の合計で、上限は住宅1戸あたり100万円と公表されています。

補助金はいつ受け取れますか?

国の制度では、事務局に登録された事業者が申請して補助金を受け取り、補助対象者へ還元する仕組みと公表されています。受け取り方の具体的な手順は、ご契約の際にご説明します。

小さな工事でも補助の対象になりますか?

交付申請は1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象と公表されています。対象の窓が少ないと、この下限に届かないことがあります。

7割戻ると考えてよいですか?

当社の1つの事例での結果です。窓の大きさや製品によって変わるため、同じ割合になるとは限りません。補助金には要件と審査があり、受給を保証するものではありません。

補助の仕組みは複雑に見えますが、判断に必要なことはそう多くありません。どの窓を対象にするか、その窓にどの製品を入れるか、そして期限までに工事を終えられるか。この3つが決まれば、見込みの金額は具体的な数字として出てきます。あとは自己負担の実額を見て、納得できるかどうかを判断していただくだけです。

自宅の場合の見込みを知るには、何から始めますか?

対象にしたい部屋、窓のおおよその大きさ、窓の枚数の3点が分かれば、補助額の見込みを計算する準備が整います。窓の写真を1枚添えていただければ、確認のやり取りが短くなります。

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補助金を使った断熱リフォームの進め方は補助金の活用についてにまとめています。実額での事例は補助金446,000円が適用された事例の記事、費用の内訳は費用の内訳を実例で解説した記事、工事の写真は町田市南成瀬の施工事例でご覧いただけます。

※本記事に記載した制度の内容は2026年8月20日時点で各公式ページに公表されていたものです。要件・金額・期間は年度ごとに変わり、予算の状況によって受付が終了する場合があります。補助金には要件と審査があり、受給を保証するものではありません。掲載した事例の金額と割合は当該工事の結果であり、他の工事で同じ結果になることを示すものではありません。

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